8. 今回プロになって2回目の移籍をした。


今年でもうプロ7年めだが移籍は2回目。(2000の話しです)
たぶん少ない方だろうと思う、1回目の移籍はプロ1年目から2年目に移る時だった、まず僕は、全日本大会で7位になってプロ資格をとったが、BURTON JAPANとは契約してもらえず、BURTONの関東代理店のNEW PORTにサポートしてもらっていた状態だった。そしてその頃のウェアーはウェーブレーブと契約していた。プロ1年目で日本のHPランキング3位に入ったので、いい契約ができると思っていた。そしてBURTON JAPANと契約出来る事になり、ウェアーをどうするかという話になり、『BURTONとしては着てほしいがライダーにまかせる』と言う答えだった。この頃のBURTONのウェアーはまだまだで、ウェーブレーブの方がぜんぜんいい物だった(現在は間違いなくBURTONの方がいい)ので僕は、ウェーブレーブと契約したいと思っていた。相談役の平井さんに話した所、雑誌の編集の人なんかは、『BURTONには個性的な良いライダーがいるのでそのままウェーブレーブにいた方が存在が薄くなんなくていい』と言ってた。しかし何でも自分で決める僕の正確を知ってか、判断しかねたのか、『あとは自分で決めた方がいいんじゃん』との答えだった。存在感の事は少し気になったが、自信があったので『じょーだんじゃねー』と思った。しかしウェーブレーブではあまりいい契約条件が出ず、ウェアーもBURTONでやって行こうと決めたのが、初めての移籍だった。今振り帰ってみて、この移籍は成功だと思っている。2年目の最終ランキングで1位になれたし、BURTONという巨大なメーカーの最強チームの中で個性を引き出せたし、BURTONにも評価され、海外に挑戦出来る十分な契約を出来たので、大成功と言ってもいいと思う。
そして2回目、今回の移籍だが、SMITHからZEALに移籍しました。
皆は知ってるか知ってないか解らないが、スノーボード業界で、ボード、ビンディング、ウェアー以外の物に関しては、有名なライダー達でも契約金の発生しない契約をしているライダーが多い。契約金をもらっている人が凄く珍しいくらいが現状なんです。僕は、平井さんからプロ意識の教えを受けていたので、お金の発生しない契約はしないポリシーがあったので、(もちろんお金が出ても粗悪品のメーカーも契約しない)SMITHとも契約金をもらっていたが、ここ何年もトップで頑張ってきたのだが、メーカーが要求する事が当初と変わってきてしまったので、契約金がぐっと下がってしまった。
これはしかたがない事で、活動内容を変える事は思いっきりマイナスになる事だったので、2度目の移籍を選んだ。移籍をする上でポイントにしなければならない事は、
1、いい物を作ってるか(開発力があるか)
2、会社がすぐに潰れないか
3、ライダーに対する考え方(ライダーを契約社員と思っているか?)
4、契約金が出るか
だった、今回契約を決めたZEALは4年くらい前は正直カッコ悪かったし、すぐ曇るという噂もあって、スノーボードのちょうどバブル期のころだったので『儲かると思って粗悪品だして』と思ったが、去年の夏には、フレームは凄く柔らかくなってるし、形もカッコよくなっていて、凄い成長にホントにびっくりしてしまった、この時既に少しZEALに興味を持っていた、そしてライダーのヌマケン(沼野健輔)に話を聞いたら『今はもう全然曇りませんよ』なんて言っていたので、話をしてみようと言う気になったのです。
そして、ライダーに対する考え方、契約金も問題なかったし、サングラスは偏光もあるので趣味のフローターフィッシング(バス釣り)にも使えるしかっこいいし、ゴーグルも控え目に見ても数ある中のトップ3には間違いなくいってるレベルだし、(僕には凄くフィットしてるので現在ナンバー1だけど)
ライダーの意見がすぐに商品に繁栄されるので、いい物が出来上がるスピードが速い(開発力があるってこと)ので、ナンバー1アイウェアーの素質が凄く見えたし、僕もやる気が凄く出てきてしまった。
前回も今回も移籍の時は悩むが、契約をしてしまえば、新たな気持ちで『よしやるぞ!!』っていう活力になるしいい事もあると思う。
しかし僕の場合落ち込んでいる時の移籍ではなくていい時の移籍なので、いい移籍が出来てるのかもしれないが、良くない時は移籍しない方がいいと思っている。
それと契約を辞めた所にも感謝はしなければならない、そこのサポートを受けてきて今の自分があるし、契約を辞めたおかげで今の素晴らしいメーカーに会えたって事もあるから。
それと話は少し戻るが、アイウェアーや小物類に関しては契約金のない物品支給だけの契約はするべきでないと思う本当のプロならば。『別に自分はプロ資格があるだけで、プロスノーボーダーではない』というなら別にいいが、『私はプロスノーボーダーです』というならそんな契約はしてほしくないと思う今後プロになる若いライダーの為にも頑張って交渉するべきだと思う。物品だけの契約なら自分で1番いい物を買って使った方がぜんぜんいいと思うし。平気で契約金なしでトッププロと契約しているメーカーは恥じるべきだとも思う。僕の契約メーカーが少ないのはそのせいかもと思うかもしれないが、別に多くのメーカーと契約しようとは思ってはいない。むしろ少ない方がいいと思っている。なぜなら例えば『GORIPON=BURTON』とか『GORIPON=ZEAL』とかすぐにイメージ出来るしそれがアピールにつながると思うからです。それにメーカーに対してもおろそかになると思うのでなるべく少なくしてるのです。これが僕のプロ意識の1つです。
今年は怪我をせずに頑張りますのでZEALとBURTONを使って応援よろしくお願いします。それでは、、

2000 Goripon